外食編


食事療法の成否のポイントは外食にあり。

 

外食編

  1. 食事療法の成否のポイントは外食にあり。
  2. これで安心。早分かり“外食の心得”。
  3. 外食のとり方のメニュー別アドバイス。
  4. 外食による栄養の過不足はご家庭の食事で調節しましょう。

食事療法の成否のポイントは外食にあり。

『国民健康・栄養調査』によると、30代男性の約6割、40~50代男性の約5割が「週に2回以上外食を利用する」と答えていて、しかもほとんど毎日外食を利用している人も少なくないとのことです。今の時代、外食を抜きに食事療法は語れません。外食をいかに適切にとるかは、治療の良否を左右する大きな要素の一つです。

男性の外食(市販の弁当なども含む)の利用頻度

外食が治療上の問題となる理由。

適切に食べれば、糖尿病の方でも外食を利用することも不可能ではありません。しかしそれにはさまざまなハードルがあることを理解しておきましょう。

外食は家の食事とココが違う

  • 量が決められている(量が多い)
  • 炭水化物か脂質が中心
  • 野菜がほとんどない
  • 味付けが濃い。塩分が多い
  • おかずが一品のため栄養がかたよりがち
  • 時間をかけてゆっくり食べられない
  • 材料がわかりにくくて栄養バランスを把握しにくい

‘食’のセンスを磨きましょう。

このようなハードルがある外食をとる以上は、糖尿病食事療法の基礎をしっかりおさえておく必要があります。食事に関する知識に不安がある人は、もう一度「食品交換表」などを開いて、食事療法の意味と方法をおさらいしておきましょう。食事療法は難しく考えずに「もっと食事を楽しもう」と考え取り組めば、少しずつ興味が沸いてくるはずです(食事療法の基礎についてはこの シリーズの3をご参照ください)。

これで安心。早分かり“外食の心得”。

適量を食べる
決められた量が出される外食では、食べ始める前に、食べる量を目分量で判断します。そのためには、自分に必要なエネルギー量が、見た目ではどのくらいのボリュームになるのかを、知っておきましょう。
目分量をときどき確認する
正しい目分量を身につけるには“訓練”が必要。ふだん料理をあまりしない男性も、休みの日ぐらいは包丁を握って、自分の料理を作ってみてはいかがでしょうか。
目分量は、一度しっかり身につけても少しずつずれが生じてきます。
ときどき秤を使って確認してください。
きっぱり残す
目分量から自分の食べる量が決まったら、残す量を皿の端のほうにずらして、それには手をつけないようにします。「残したらお店の人に失礼」などとは考えないように。
栄養バランスを整える工夫
ごはん(炭水化物)や肉料理(脂質)は残すことになるケースが多いですが、一方で野菜は不足しがちです。メニューによっては、たんぱく質が不足することもあります。そのようなときは、サラダや豆腐料理などの小鉢を追加しましょう。
使われている食材の分量がわかるものを選ぶ
目分量に自信がない人は、なるべく調理前の状態(食材の種類や量)がかたちとして残っているものを選ぶとよいでしょう。例えば魚料理なら、魚1尾のエネルギー量さえ知っていれば、割と簡単に計算ができます。
セットメニューや丼物より定食を
ランチタイムには客足を確保するために、丼物+ソバといったセットメニューが販売されます。単品で注文するより割安なので人気がありますが、当然ボリュームはたっぷり。栄養バランスのよい定食のほうがおすすめです。
洋風よりも和風がおすすめ
洋食は肉が中心なうえに油も多く使っているので、一般に高エネルギーです。フライ料理などはその典型。指示エネルギー量を守るには、たくさん残さないといけないこともしばしばです。それに対して和風料理は一般に低エネルギーですから、あまり残さずにすみます。
塩分にも気をつけて
合併症の予防には血圧管理も大切です。高血圧の原因となる塩分摂取にも気をつけてください。麺類の汁は飲まずに残し、醤油は小皿にとって量を確認しながら使いましょう。
栄養表示のあるお店を活用
最近は料理メニューにエネルギー量や栄養価などを表示してあるお店も増えてきました。大いに参考にしましょう。
なじみの店をいくつか作る
初めて入るお店では、細かい希望を伝えるのは少し気がひけますし、どのくらいの量の料理が出てくるのかもわかりません。その点、何度か通ってなじみになったお店なら、量や味加減について気軽に希望を言えます。
アルコール飲量にはとくに注意
男性の患者さんの場合、飲酒とおつまみが血糖コントロール悪化原因であることが、しばしば見受けられます。飲酒については主治医に相談し、強い意志をもってその指示を守ってください。

外食のとり方のメニュー別アドバイス。

ここではいくつか具体例をあげて、外食のとり方を説明します。ただし、同じ名前のメニューでもお店によって量や使われている食材は結構異なりますから、あくまで参考として考えてください。

さばのみそ煮定食

総エネルギー量700kcal

魚料理は本来はエネルギーがあまり高くないのですが、砂糖やみそで味付けしてあるので、少し高エネルギーです。ごはんとさばを適度に残しましょう。

五目めん

総エネルギー量600kcal

めん自体はおもに炭水化物ですので、栄養価は具で決まります。五目めんは使われている食材にもよりますが、一般的に野菜が多いので、めん類のなかではおすすめメニューです。ただし、塩分の多い汁は残すように。

とんかつ定食

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全部食べるとかなりのエネルギーです。指示エネルギー量を考えて、かつとごはんは1/3~2/3程度にしましょう。また、塩分のことを考えて、ソースはかつにかけずに小皿にとり、量を確認しながら使いましょう。

フィレオフィッシュとポテトフライ(大)

総エネルギー量780kcal

魚やポテトが揚げてあることやタルタルソースの影響で、脂質に大きくかたよっています。これにジュースを追加すると、炭水化物も増え、エネルギー超過になります。ジュースでなくウーロン茶にしたり、サラダのセットにするなどの工夫をしてください。

外食による栄養の過不足はご家庭の食事で調節しましょう。

ここまで外食を食べる際のテクニックを紹介してきましたが、どんなに工夫してもやはり限界があります。
外食で生じた栄養バランスの過不足は、その日のうちに調整してください。
上手に外食を食べること、それはつまり、ご家庭で食べる食事も含めて、日々正しい食事療法を繰り返していくということです。

外食は多くても1日1回までに。

家庭の食事でかたよりを補うには、1日1回の外食が限度です。2回外食すると、実際に食べた量と栄養を正しく把握することが難しくなりますし、残りの1回の食事でバランスを整えるのは非常に困難です。

お昼に食べたものを家に連絡しておく。

働いている方は、昼食が外食になることが多いと思います。ご家族が夕食を作ってくださるのであれば、お昼に食べたメニューを電話やメールで伝えておくとよいでしょう。カメラ付き携帯電話で料理の写真を送信する方法もあります。

栄養バランスを重視してみる。

糖尿病の食事療法ではエネルギー量を最初に考えることが多いですが、栄養バランスをとることに重点をおいて献立を考える方法もあります。簡単な例で言えば、お昼に魚の定食を食べたのであれば、夕食に肉を使うといった具合です。
栄養バランスのよい食事を守っていれば、エネルギー量が極端にオーバーすることはありません。ただ、ご家庭の料理で野菜不足を補うことは、毎日忘れないようにしてください。

“中食”の注意点

お店で買ってくるお弁当やインスタント食品などの“中食”と呼ばれる食事スタイルが、最近増えてきています。

お弁当 容器が小さいので量はあまり多いように見えませんが、ご飯もおかずもぎっしりつまっているので、見た目よりも高エネルギーです。
インスタント食品など たんぱく質やビタミンが少なく、塩分が多い点に注意が必要です。

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