食事と運動編


糖尿病治療の第一歩は食事療法から。

 

食事と運動編

  1. 糖尿病治療の第一歩は食事療法から。
  2. あなたに必要なエネルギーはどのくらい?
  3. 肥満解消、血糖値降下。運動療法のさまざまな効果。
  4. 運動前のメディカルチェックもお忘れなく。

糖尿病治療の第一歩は食事療法から。

すべての糖尿病患者さんにとって大切な食事療法。2型糖尿病の患者さんの場合はまずここから治療を始めます。食事療法の大きな目的は、食事の量や摂り方に気をつけ、インスリンを分泌する膵臓の負担を軽くすること。といっても、特別なメニューが必要なわけではありません。次にあげるポイントを守りながら、正しい食事療法を毎日の生活に取り入れましょう。

食事療法の3つのポイント

1. あなたにあった食事量を守りましょう。
エネルギーの摂りすぎは膵臓に負担をかけます。毎日の運動量から、必要なカロリーを計算し、その範囲内で食事を楽しみましょう。(詳しくは次のページを参照)
2. バランスのよい食事を心がけましょう。
好きな物ばかりを食べるのではなく、食品交換表を参考に、いろいろな食品をまんべんなく摂りましょう。
一日に30品目以上摂るのが理想と言われています。
3. 一日三食、決まった時間に摂りましょう。
食事の時間が不規則だったり、一日三回摂らなかったりすると、栄養を脂肪として蓄えようとする働きが強くなります。肥満を防ぐためにも、食事は一日三回、決まった時間に摂ってください。

食品交換表を見ながら、バランス良く、適量で。

カロリーを守って、バランスのよい食事をと言われても、どうすればよいのか分かりにくいかもしれません。
そこで、目安となるのが食品交換表です。これは同じような栄養分を持つ食品を、6つのグループに分けたもの。食品交換表を使えば、面倒なカロリー計算なしでバランスのよい献立をつくることができます。

食品交換表を使った献立づくりに慣れましょう。

食品交換表を使って献立をたてる時、基本となる発想は

  1. 80kcal=1単位とする
  2. 同じグループの食品を交換する

…という2つです。
まず、なぜ80kcalを1単位とするかというと、私たちが日常よく食べる卵1個、白身魚1切れ、食パン6枚切り1/2枚が80kcalに相当するからです。食品交換表の大きな特長は、同じグループの食品なら、交換して食べられること。ご飯と食パンは同じグループなので、それぞれ交換して食べることができます。この方法に慣れると、和風メニューを洋風に変えたりして料理のレパートリーが増やせます。

あなたに必要なエネルギーはどのくらい?

1. まずはあなたの標準体重を算出

標準体重(kg)=身長(m)²×22 <計算例>身長160cmの人は… 1.6²×22=56kg

2. つぎにあなたの肥満度をチェック

肥満指数(BMI)※=あなたの体重(kg)÷身長(m)² <計算例>身長160cm、体重70kgの人は… 70÷1.6²=27→肥満(1度)

肥満指数 判定
<18.5 低体重
18.5≪~<25 普通体重
25≪~<30 肥満(1度)
30≪~<35 肥満(2度)
35≪~<40 肥満(3度)
40≪ 肥満(4度)
  • BMI: Body Mass Index

3. 体重1kgあたりに必要なエネルギー量は?

労働の程度 体重1kgに必要なエネルギー
安静臥床 寝たきりの老人/安静の必要な入院患者など 20kcal
室内起居 肥満や糖尿病などの人/お年寄りなど 25kcal
軽労働 サラリーマン/主婦/運転手/など一般的な人 30kcal
中労働 農繁期の農業従事者/操業中の船員/山林業/機械化されていない工場の工員など 35kcal
重労働 建設作業員/左官/炭鉱作業員など 40kcal

体重1kgの必要エネルギー×標準体重(kg)=一日に必要なエネルギー(kcal) <計算例>身長160cmの主婦では… 30×56=1,680kcal

肥満解消、血糖値降下。運動療法のさまざまな効果。

運動の目的と聞いて、まず思い浮かぶのが肥満の解消。けれども糖尿病患者さんには、他にも運動による効果がたくさん期待できます。血糖、体脂肪、体力の3つのポイントから、具体的に見てみましょう。

血糖への効果

  • 血液中のブドウ糖が使われ、血糖値が下がります。
  • 食後に運動すると血糖値の上昇が抑えられます。

体脂肪への効果

  • 体脂肪が減少し、おなかのまわりがすっきりします。
  • 血液中の中性脂肪が減少します。
  • 動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールが増えます。
  • 脂肪が減り、体内のインスリンの働きがよくなります。

体力への効果

  • 筋肉の強さが快復し、肩こりや腰痛を予防・緩和します。
  • 反射神経や平衡感覚が養われ、つまずいたり転んだりする危険が少なくなります。

オススメなのは、30分程度の有酸素運動。

運動をはじめて、最初に使われるのは筋肉の中に蓄えられた糖。これが少なくなると、ようやく血糖が燃料として使われます。体を動かして、この状態になるまで約15分。糖尿病の患者さんは太っている人が多いので、脂肪をしっかり燃焼させるためにも、さらに30分から40分くらい運動を続けたほうがよいでしょう。

さっそく今日から始めましょう!

運動の基本は歩くこと。ウォーキングは脚だけでなく、お尻や背中、腕の筋肉も使うバランスのよい全身運動です。ウォーキングより上半身の動きは少ないものの、自転車もよい運動と言えます。膝や脚にかかる負担が少ないので、体重の重い人、膝の痛い人にも適しています。
また太った人には水泳もおすすめです。このほか、階段の昇降や腹筋運動など、家の中で気軽にできる運動もありますので、無理なく生活に取り入れましょう。

運動前のメディカルチェックもお忘れなく。

運動療法は健康の維持だけでなく病気の治療のひとつとして行われるものです。病気の状態によっては、運動が逆効果になってしまうこともあります。運動療法を始める前はもちろん、始めた後にも年に1回くらいは、主治医のメディカルチェックをうけましょう。

こんなことをチェックします。

血糖コントロールの状態
インスリンの働きが不十分だと、筋肉で血糖を燃料にできないので、運動しても効果が得られません。
合併症の状態
腎臓や眼底に合併症のある時、運動をして血流量が増えたり、血圧が上がったりすると病状が悪化することがあります。
その他の病気がないか
運動によって負担がかかる心臓に病気がないか、心電図でチェックします。高血圧、脳血管障害などの病気もチェック。さらに全身の関節や、それを支える靱帯、筋肉に異常がないか確認します。

水分補給と低血糖への注意が必要。

運動で汗をかいても、「体重が増えるから」と水分をとらない患者さんがいます。しかし、カロリーのない水分をとって、体重が増えることはありません。脱水症状を防ぐためにも、運動の前後には水分を十分に補給してください。もうひとつ、運動するときに忘れてならないのが低血糖の予防。インスリン注射をしている人は、食事の摂り方や、インスリン注射の量とタイミングなどに気をつけましょう。

運動療法は毎日、続けることが大切。

運動療法には持続効果があるので、運動をすると次の日まで効果が続きます。
サラリーマンなど、運動の時間がとりにくい人は、一日おきにでも通勤を徒歩や自転車に変えてみてはどうでしょうか?運動療法にとって肝心なのは長く続けること。無理をせず、楽しみながら続けられる方法を見つけることが大切です。強い意志を持って、毎日の生活の中に運動療法を取り入れましょう。

自分の体力を知るフィジカルチェック。

自分の体型や体力を知るフィジカルチェック。近くの保健センターで体力測定が受けられるので、そのデータが参考になります。体力のあまりない人は、ストレッチングなど軽い運動からスタートしてください。

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